愛知県の入札参加資格申請ガイド。封をした木の入札箱と、番号のない木の札。背景は和紙に工字つなぎの文様

愛知県 版

愛知県の入札参加資格申請 行政書士への代行依頼と受付時期・電子入札・必要書類

愛知県で県の仕事を請け負うには、入札に参加する前に入札参加資格の審査を受けて、有資格者名簿に載せてもらう必要があります。愛知県の建設工事の担当は 建設局土木部 建設総務課 契約第一グループ です。このページでは、愛知県の資格がいつからいつまで有効で、どこへどうやって出し、何を添えるのかを、県の公式資料にあたってまとめました。国の入札に出るときの全省庁統一資格(愛知県は東海・北陸ブロック)や、県内の市区町村の扱い、行政書士に代行を頼むときの探し方も併せて載せています。

本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。リンク経由でサービスを利用された場合、当サイトに紹介料が支払われることがありますが、ユーザーが追加費用を負担することはありません。

制度の骨格

入札参加資格とは何か

入札参加資格とは、国や自治体が発注する仕事の入札に参加してよい事業者かどうかを、あらかじめ審査して名簿に載せておく仕組みのことです。入札のたびに一から審査するかわりに、先に資格を審査して名簿を作っておきます。

国の資格と自治体の資格は、別の制度です。国の資格は会計法 29 条の 3 と予算決算及び会計令にもとづくもので、物品や役務については「全省庁統一資格」という共通の資格が用意されています。自治体の資格は地方自治法 234 条 6 項の委任を受けた地方自治法施行令にもとづくもので、都道府県や市町村がそれぞれ自分で定めます。

地方自治法 第234条(契約の締結——競争入札が原則・資格は政令へ委任)(抜粋)

第二百三十四条 売買、貸借、請負その他の契約は、一般競争入札、指名競争入札、随意契約又はせり売りの方法により締結するものとする。

 前項の指名競争入札、随意契約又はせり売りは、政令で定める場合に該当するときに限り、これによることができる。

 競争入札に加わろうとする者に必要な資格、競争入札における公告又は指名の方法、随意契約及びせり売りの手続その他契約の締結の方法に関し必要な事項は、政令でこれを定める。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000067)/2026-08-31 取得時点
根拠法令等:地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第234条

片方を持っていても、もう片方の入札には出られません。国の資格の話は七章に、愛知県の資格の話は二章から六章にまとめてあります。

自治体の資格は、団体ごとに中身が違う

施行令 167 条の 5 第 1 項は、一般競争入札に参加する者の資格について「普通地方公共団体の長は……定めることができる」と書いています。定めるかどうかが各団体に任されているということです。ただし指名競争入札のほうは、167 条の 11 第 2 項が「定めなければならない」としています。実際にはほとんどの団体が資格を定めていて、定めたときは公示することになっています(167 条の 5 第 2 項)。

地方自治法施行令 第167条の5(一般競争入札の参加者の資格——長が「定めることができる」・公示義務)

第百六十七条の五 普通地方公共団体の長は、前条に定めるもののほか、必要があるときは、一般競争入札に参加する者に必要な資格として、あらかじめ、契約の種類及び金額に応じ、工事、製造又は販売等の実績、従業員の数、資本の額その他の経営の規模及び状況を要件とする資格を定めることができる。

 普通地方公共団体の長は、前項の規定により一般競争入札に参加する者に必要な資格を定めたときは、これを公示しなければならない。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/322CO0000000016)/2026-08-31 取得時点
根拠法令等:地方自治法施行令(昭和二十二年政令第十六号)第167条の5

地方自治法施行令 第167条の11(指名競争入札の参加者の資格——「定めなければならない」)

第百六十七条の十一 第百六十七条の四の規定は、指名競争入札の参加者の資格についてこれを準用する。

 普通地方公共団体の長は、前項に定めるもののほか、指名競争入札に参加する者に必要な資格として、工事又は製造の請負、物件の買入れその他当該普通地方公共団体の長が定める契約について、あらかじめ、契約の種類及び金額に応じ、第百六十七条の五第一項に規定する事項を要件とする資格を定めなければならない。

 第百六十七条の五第二項の規定は、前項の場合にこれを準用する。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/322CO0000000016)/2026-08-31 取得時点
根拠法令等:地方自治法施行令(昭和二十二年政令第十六号)第167条の11

ここが、国の制度といちばん違うところです。国は予算決算及び会計令 72 条 2 項で「定期に又は随時に……審査しなければならない」と審査の時期まで決めていますが、地方には対応する規定がありません。受付の時期も申請の方法も有効期間も団体ごとに違うのは、そういう作りだからです。だからこのサイトは 47 都道府県を 1 県ずつ分けて書いています。

資格の区分

自治体の資格は、ふつう「建設工事」「測量・建設コンサルタント等」「物品・役務」の 3 つに分かれていて、担当課も申請先も別々です。このサイトでは、需要の大きい建設工事物品・役務の 2 つを扱います。

名簿に載っても、すべての案件に入札できるわけではない

施行令 167 条の 5 の 2 は、案件ごとにさらに条件を付けることを認めています。事業所がどこにあるか(地域要件)、その工事の経験があるか、技術的に適しているかといった条件です。国の側にも同じ規定があります(予算決算及び会計令 73 条)。名簿に載ることは入札に参加するための入口で、そこから先は案件ごとの条件を見ることになります。

地方自治法施行令 第167条の5の2(案件ごとに上乗せできる資格——所在地・経験・技術的適性)

第百六十七条の五の二 普通地方公共団体の長は、一般競争入札により契約を締結しようとする場合において、契約の性質又は目的により、当該入札を適正かつ合理的に行うため特に必要があると認めるときは、前条第一項の資格を有する者につき、更に、当該入札に参加する者の事業所の所在地又はその者の当該契約に係る工事等についての経験若しくは技術的適性の有無等に関する必要な資格を定め、当該資格を有する者により当該入札を行わせることができる。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/322CO0000000016)/2026-08-31 取得時点
根拠法令等:地方自治法施行令(昭和二十二年政令第十六号)第167条の5の2

参加させてもらえない場合

施行令 167 条の 4 第 1 項は、特別の理由がある場合を除いて参加させることができない者を挙げています。契約を結ぶ能力がない者。破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者。暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律 32 条 1 項に掲げる者。この 3 つだけです。納税や社会保険については、各団体が 167 条の 5 で定める資格の中身として求めています(だから納税証明書の提出を求められます)。

このほかに、同条 2 項が「三年以内の期間を定めて一般競争入札に参加させないことができる」場合を 7 つ挙げています。談合はその 2 号にあたります。詳しくは十章に書きました。

愛知県の受付

愛知県の資格はいつからいつまでか

入札参加資格には有効期間があり、切れる前に更新の申請をします。「2 年ごと」と書かれた解説をよく見かけますが、実際には 1 年の県も 3 年の県も 4 年の県もあります。始まる月も 4 月とは限りません。

このページでは、受付の具体的な日付を載せていません。受付の期間は年度ごとに動きますし、追加の受付は 2 週間ほどしか窓が開かないこともあります。47 県ぶんを常に正しく保つ手立てがありません。そこで、有効期間と、受付が何年に 1 度あるか、追加の受付が何回あるかまでを書きました。

区分いまの資格有効期間定期・更新随時・追加受付
建設工事 令和8・9年度 令和8年4月1日から令和10年3月31日まで 2年に1度(1月〜2月ごろ) 随時受付 年12回(定時受付のあとは次の定時受付の前まで随時受け付ける。名簿への登録は、申請日の属する月の翌々月の最初の県庁開庁日。)
物品・役務 令和8・9年度 名簿登載日から令和10年3月31日まで 2年に1度 随時受付 年12回(随時受け付け、原則として毎月15日までに審査が終わったものを翌月1日付けで名簿に登載する。別送書類は申請データを送った日から7日以内に必着。)

受付の具体的な日付は年度ごとに動きますので、本ページには載せていません。申請を出す前に、愛知県の公式ページで現在の受付期間をご確認ください。 建設工事の案内(愛知県公式)物品・役務の案内(愛知県公式)

愛知県の提出先

愛知県のどこへ、どうやって出すか

提出先も申請の方法も、区分ごとに違います。建設工事と物品・役務では担当課が別なので、県の公式サイトでも別のページに載っています。

電子申請を用意している県は、全部ではありません。総務省の調査(令和 6 年 3 月・速報)では、オンラインで申請を受け付けている都道府県は 34 団体でした。市区町村は 519 団体です。紙で出す県も、電子と紙の両方を用意している県もあります。

電子と紙の両方が案内されているときは、どちらか一方でよいのか、電子で申請したうえで紙も送るのかを確かめてください。両方そろって初めて受け付けるという県があり、片方だけでは申請したことになりません。

建設工事

担当は 建設局土木部 建設総務課 契約第一グループ です。電話は 052-954-6608、FAX は 052-951-4298。所在地は 〒460-8501 愛知県名古屋市中区三の丸三丁目1番2号 です。

申請の方法はあいち電子調達共同システム(CALS/EC)による電子申請と、郵送の二つがあります。電子申請には電子証明書(IC カード)が要ります。窓口へ持参しての受付は行っていません。

あいち電子調達共同システム(CALS/EC)

提出先の窓口は次のとおりです。

手数料は公式ページで公表されていません。

申請の手引きは愛知県が公開しています。

物品・役務

担当は 会計局 調達課 調整グループ です。電話は 052-954-6873。所在地は 〒460-8501 愛知県名古屋市中区三の丸三丁目1番2号 です。

申請の方法はあいち電子調達共同システム(物品等)による電子申請と、郵送の二つがあります。窓口へ持参しての受付は行っていません。

あいち電子調達共同システム(物品等)

提出先の窓口は次のとおりです。

手数料は公式ページで公表されていません。

申請の手引きは愛知県が公開しています。

必要書類

申請に要る書類

提出する書類は団体ごとに違いますが、総務省が令和 3 年に標準の項目と添付資料を示しています。建設工事については、営業所一覧表、経営事項審査の総合評定値通知書の写し、納税証明書、委任状の 4 つが標準の添付資料とされています。

ただし、この標準を実際に採り入れている団体はまだ多くありません。令和 6 年 3 月の時点で、導入済みの都道府県は 1 団体、市区町村は 100 団体です。実際に何が要るかは、その団体の手引きで確かめることになります。

建設工事

愛知県が案内しているのは次の書類です。

建設工事の申請には、経営事項審査の総合評定値通知書の写しが要ります。経営事項審査そのものの受け方は 愛知県の経営事項審査で扱っています。

物品・役務

愛知県が案内しているのは次の書類です。

等級

等級(格付)はどう決まるか

入札参加資格には等級(格付)が付くことがあります。施行令 167 条の 5 第 1 項が「契約の種類及び金額に応じ」資格を定めるとしているからです。会社の規模で等級を分け、等級ごとに入札できる金額の範囲を決めている団体が多くあります。

建設工事の等級は、経営事項審査の総合評定値(P 点)に、その県が独自に定める点数を加えた合計で決まるのがふつうです。県独自の点数は、工事の成績、災害時の協力、若い人の雇用、建設キャリアアップシステムへの登録など、県によって項目が違います。経営事項審査そのものの受け方は全国経営事項審査ガイドで扱っています。

なお、経営事項審査の申請に虚偽の記載をすると、建設業法 50 条 1 項 4 号の罰則の対象になります。点数は、実際にやったことを正しく届け出た結果として付くものです。

建設工事

総合点数は、経営事項評価点数(経営事項審査の総合評定値)に成績評価点数を足したもの。成績評価点数は、工事成績評定点数・優良工事表彰点数・地域貢献点数・社会的取組評価点数・建設キャリアアップシステム登録状況点数を合計し、指名停止等経歴点数を差し引いて求める。土木、建築等の等級区分を設定している業種は総合点数から等級に格付ける。愛知県の格付基準で公表されています。

愛知県には、次の独自の項目があります。

物品・役務

物品・役務の等級については、愛知県の案内ページに記載が見あたりませんでした。公式の案内と要綱をご確認ください。

県内の市区町村

愛知県内の市区町村はどうなるか

県の資格と市区町村の資格は別です。県の名簿に載っていても、市の仕事に入札するにはその市に申請する必要があります。

ただし、県が県内の市町村のぶんもまとめて受け付けている場合があります。これを共同受付といい、1 回の申請で複数の団体の名簿に載せてもらえます。総務省の調査では、建設工事の共同受付を行っている都道府県は 14、物品・役務の共同受付を行っている都道府県は 9 でした。多数派ではありません。

「○○電子入札共同システム」という名前がついていても、共同受付とは限りません。複数の団体が同じ電子入札システムを共同で使っているだけで、資格の審査は団体ごとに別々というところが実際にあります。名前ではなく、その県が資格申請をまとめて受けているかどうかで判断してください。

愛知県には54の市区町村があります。市区町村の入札参加資格は、県の資格とは別に、それぞれの市区町村が定めています。

建設工事——共同受付があります

あいち電子調達共同システム(CALS/EC)により、1 回の申請で複数の団体に登録できます。参加団体の一覧(公式)

参加している団体は66です(愛知県や一部事務組合を含みます)。

物品・役務——共同受付があります

あいち電子調達共同システム(物品等)により、1 回の申請で複数の団体に登録できます。参加団体の一覧(公式)

参加している団体は64です(愛知県や一部事務組合を含みます)。

国の入札

国の入札に出るには(東海・北陸ブロック)

国の機関が発注する物品や役務の入札に出るには、全省庁統一資格が要ります。調達ポータル(デジタル庁)は、これを「統一基準で審査した各省庁が定める物品の製造・販売等に係る一般競争(指名競争)参加者の資格」と説明しています。申請場所のいずれか 1 か所に出せば、希望した地域の各省庁すべてで有効になります。1 回の申請で足ります。

全省庁統一資格の競争参加地域は 8 つに分かれており、愛知県は東海・北陸に属します。

東海・北陸ブロックに含まれるのは、富山県・石川県・福井県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県です。調達ポータル「全省庁統一資格について」2 競争参加地域及び都道府県名(調達ポータル)

国の入札の骨格は会計法 29 条の 3 が定めています。契約は競争に付すのが原則で、参加する者の資格は政令(予算決算及び会計令)に委ねられています。その予算決算及び会計令 72 条は、資格を定めたら「定期に又は随時に」審査しなければならないとしています。有資格者の名簿を作ること、申請の時期と方法を公示することまで求めています。地方には、これに対応する規定がありません一章)。

会計法 第29条の3(国の契約は競争が原則・資格は政令へ委任)(抜粋)

第二十九条の三 契約担当官及び支出負担行為担当官(以下「契約担当官等」という。)は、売買、貸借、請負その他の契約を締結する場合においては、第三項及び第四項に規定する場合を除き、公告して申込みをさせることにより競争に付さなければならない。

 前項の競争に加わろうとする者に必要な資格及び同項の公告の方法その他同項の競争について必要な事項は、政令でこれを定める。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000035)/2026-08-31 取得時点
根拠法令等:会計法(昭和二十二年法律第三十五号)第29条の3

予算決算及び会計令 第72条(各省各庁の長が定める一般競争参加者の資格——「定期に又は随時に……審査しなければならない」・名簿・公示)

第七十二条 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、必要があるときは、工事、製造、物件の買入れその他についての契約の種類ごとに、その金額等に応じ、工事、製造又は販売等の実績、従業員の数、資本の額その他の経営の規模及び経営の状況に関する事項について一般競争に参加する者に必要な資格を定めることができる。

 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、前項の規定により資格を定めた場合においては、その定めるところにより、定期に又は随時に、一般競争に参加しようとする者の申請をまつて、その者が当該資格を有するかどうかを審査しなければならない。

 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、第一項の資格を有する者の名簿を作成するものとする。

 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、第一項の規定により一般競争に参加する者に必要な資格を定めたときは、その基本となるべき事項並びに第二項に規定する申請の時期及び方法等について公示しなければならない。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/322IO0000000165)/2026-08-31 取得時点
根拠法令等:予算決算及び会計令(昭和二十二年勅令第百六十五号)第72条

資格の種類は 4 つです。物品の製造、物品の販売、役務の提供等、物品の買受けに分かれ、それぞれに営業品目があります。

国の工事は、この資格では入札できません。全省庁統一資格は物品と役務のための資格で、工事は各省庁(地方整備局など)が別に定める資格を取る必要があります。

この資格で自治体の入札に出ることもできません。調達ポータルで同意すると、申請した内容が地方公共団体に提供されることがありますが、提供されるのは情報であって、資格そのものではありません。自治体の入札に出るには、その自治体へ別に申請します。

等級

等級は、4 つの項目を点数にした合計 100 点で決まります。年間平均の生産・販売高、自己資本額、流動比率、営業年数の 4 つです(物品の製造には、これに機械設備等の額が加わって 5 項目になります)。物品の製造と、物品の販売および役務の提供等は、90 点以上が A、80 点以上 90 点未満が B、55 点以上 80 点未満が C、55 点未満が D です。物品の買受けだけは 3 段階で、70 点以上が A、50 点以上 70 点未満が B、50 点未満が C になります。

公示は「適正な競争性を確保するため、他の等級の競争参加が可能となるような弾力的な競争参加を認める場合がある」とも書いています。等級は入札できる案件を厳密に固定するものではありません。

いま申請できるか

いまの資格は令和 07・08・09 年度のもので、定期の審査申請はすでに終わっています。ただし随時の審査は受け付けています。有効期間は資格を付与されたときから令和 10 年 3 月 31 日までです。

ひとつ気をつけることがあります。調達ポータル自身が「随時審査の場合、申請混雑の影響で資格の付与に時間がかかる場合もあり、希望する調達案件の入札に間に合わないことがあります」と書いています。出たい案件が決まっているなら、早めに申請してください。

自分でやるか

自分でやるか、行政書士に頼むか

入札参加資格の申請は、自分で出すことができます。全省庁統一資格は調達ポータルから自分で申請できますし、都道府県の申請も、郵送か県のシステムへの入力で足りるところがほとんどです。手数料を取らない県も多く、実費はほとんど添付書類の取得費用と郵送料です。

用意するものは、登記事項証明書、納税証明書、財務諸表、それに建設工事なら経営事項審査の総合評定値通知書の写しといったところです。書類をそろえる時間と、手引きを読んで様式を埋める時間を見込んでおけば、自分で出せます。

それでも行政書士に頼む価値があるのは、次のような場合です。

官公署に提出する書類の作成を報酬を得て代行できるのは、行政書士です(行政書士法 1 条の 3)。頼むかどうかは、手間と費用を見比べて決めてください。

代行の頼み方

愛知県で行政書士に代行を頼むには——探し方 3 つ

官公署に提出する書類の作成を、報酬を得て業として行うことは、行政書士法が行政書士に認めた業務です。入札参加資格の申請は自分ですることもできますが(八章)、頼むと決めたときの探し方を 3 つ挙げます。料金を先に比べたいのか、近くの事務所に相談したいのか、登録されている行政書士かどうかを確かめたいのかで、向いている探し方が変わります。

行政書士法 第1条の3(行政書士の業務——官公署に提出する書類の作成)

第一条の三 行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。以下この条及び次条において同じ。)その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成することを業とする。

 行政書士は、前項の書類の作成であつても、その業務を行うことが他の法律において制限されているものについては、業務を行うことができない。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000004)/2026-08-17 取得時点
根拠法令等:行政書士法(昭和二十六年法律第四号)第1条の3

①【推奨】ココナラで比較して選ぶ

ココナラのサービス検索結果画面のスクリーンショット。出品を料金・評価・納期で見比べられる

運営:株式会社ココナラ(東証グロース上場)

スキルシェアマーケットプレイス最大手。リンク先は「入札参加資格」の検索結果で、行政書士が出品する申請代行を、対応範囲・料金・納期・レビューで比較できます。オンライン完結の出品が中心のため、お住まいの都道府県を問わず依頼先を探せます。

見るのは、どの団体の申請に対応するか、添付書類の取得まで含むか、納期と料金の 4 点です。出品ページで見比べてから、購入前に相談メッセージで確かめられます。愛知県の申請を頼みたいときは、対応範囲を最初に確かめてください。

こんな方に:料金と実績を見比べてから依頼先を決めたい方

ココナラで入札参加資格の代行を探す →

② Google マップで近くの事務所を探す

事務所に出向いて相談したい方は、Google マップで「愛知県 行政書士 入札参加資格」を検索します。近隣の事務所の場所・営業時間・口コミを一度に見られます。対面で相談したいとき、書類の原本を持ち込みたいときに向いています。

「愛知県 行政書士 入札参加資格」でGoogleマップを開く →

地図に出てくるのは事務所の所在地です。入札参加資格の申請を扱っているかどうかは地図からは分かりませんので、事務所のサイトを見るか、電話で確かめてください。

③ 日本行政書士会連合会の公式検索で探す

日本行政書士会連合会「行政書士会員検索」の画面のスクリーンショット。氏名・登録番号・事務所の所在地から登録行政書士を検索できる

運営:日本行政書士会連合会(非アフィリエイト)

日本行政書士会連合会の公式データベース。氏名・登録番号・事務所の所在地(都道府県)から、全国の登録行政書士を検索できます。

「事務所から探す」で所在地に愛知県を選ぶと、県内の行政書士事務所を一覧できます。広告ではない公式の名簿ですので、依頼を検討している事務所が本当に登録されているかを確かめるのにも使えます。

行政書士会員検索で探す →

取ったあと

資格を取ったあとに要る手続き

名簿に載ったあとも、いくつか手続きがあります。

変更届

商号や名称、所在地、代表者が変わったときは、変更の届出をします。登記事項証明書などの添付を求められるのがふつうです。届出が遅れると、入札のときに名簿の内容と食い違って手続きが止まることがあります。

更新

有効期間が切れる前に更新の申請をします。時期は二章の表をご覧ください。更新を出し忘れると名簿から外れますので、次の受付まで入札に参加できなくなります。

資格が停止されることがある

施行令 167 条の 4 第 2 項は、次のようなときに「三年以内の期間を定めて一般競争入札に参加させないことができる」と定めています。

この規定は、そういう者を代理人や使用人として使っている側にも及びます。

地方自治法施行令 第167条の4(参加させることができない者・三年以内の期間を定めて参加させないことができる場合)

第百六十七条の四 普通地方公共団体は、特別の理由がある場合を除くほか、一般競争入札に次の各号のいずれかに該当する者を参加させることができない。

 当該入札に係る契約を締結する能力を有しない者

 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第三十二条第一項各号に掲げる者

 普通地方公共団体は、一般競争入札に参加しようとする者が次の各号のいずれかに該当すると認められるときは、その者について三年以内の期間を定めて一般競争入札に参加させないことができる。その者を代理人、支配人その他の使用人又は入札代理人として使用する者についても、また同様とする。

 契約の履行に当たり、故意に工事、製造その他の役務を粗雑に行い、又は物件の品質若しくは数量に関して不正の行為をしたとき。

 競争入札又はせり売りにおいて、その公正な執行を妨げたとき又は公正な価格の成立を害し、若しくは不正の利益を得るために連合したとき。

 落札者が契約を締結すること又は契約者が契約を履行することを妨げたとき。

 地方自治法第二百三十四条の二第一項の規定による監督又は検査の実施に当たり職員の職務の執行を妨げたとき。

 正当な理由がなくて契約を履行しなかつたとき。

 契約により、契約の後に代価の額を確定する場合において、当該代価の請求を故意に虚偽の事実に基づき過大な額で行つたとき。

 この項(この号を除く。)の規定により一般競争入札に参加できないこととされている者を契約の締結又は契約の履行に当たり代理人、支配人その他の使用人として使用したとき。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/322CO0000000016)/2026-08-31 取得時点
根拠法令等:地方自治法施行令(昭和二十二年政令第十六号)第167条の4

「連合したとき」が、いわゆる談合です。談合には刑事罰もあります。刑法 96 条の 6 が談合を罰しています。公正な価格を害し、または不正な利益を得る目的で談合した者は、3 年以下の拘禁刑または 250 万円以下の罰金です(両方を科されることもあります)。独占禁止法 3 条の不当な取引制限にあたる場合は、同法 89 条により 5 年以下の拘禁刑または 500 万円以下の罰金です。

刑法 第96条の6(公契約関係競売等妨害——談合は三年以下の拘禁刑又は二百五十万円以下の罰金)

第九十六条の六 偽計又は威力を用いて、公の競売又は入札で契約を締結するためのものの公正を害すべき行為をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 公正な価格を害し又は不正な利益を得る目的で、談合した者も、前項と同様とする。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045)/2026-08-31 取得時点
根拠法令等:刑法(明治四十年法律第四十五号)第96条の6
「懲役」は令和4年法律第67号により「拘禁刑」へ改められた(令和7年6月1日施行)。

独占禁止法 第89条(不当な取引制限の罪——五年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金)

第八十九条 次の各号のいずれかに該当するものは、五年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金に処する。

 第三条の規定に違反して私的独占又は不当な取引制限をした者

 第八条第一号の規定に違反して一定の取引分野における競争を実質的に制限したもの

 前項の未遂罪は、罰する。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000054)/2026-08-31 取得時点
根拠法令等:私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第89条

名簿を見る

誰が資格を持っているかは公開されています。国の分は調達ポータルで閲覧とダウンロードができ、業者コード、法人番号、本社住所、商号または名称、代表者、電話番号、営業品目、等級などが載っています。自治体の分は、それぞれの団体が公表しています。

十一Q&A

愛知県の入札参加資格申請 よくある質問

Q. 全省庁統一資格を持っていれば、愛知県の入札にも参加できますか。
A. 参加できません。国の資格と自治体の資格は別の制度です。全省庁統一資格は会計法と予算決算及び会計令にもとづくもので、愛知県の資格は地方自治法施行令 167 条の 5 にもとづいて愛知県が定めるものです。愛知県の入札に出るには、愛知県へ別に申請してください。なお、調達ポータルで同意すると、申請した内容が地方公共団体に提供されることがあります。ただし提供されるのは情報であって、資格そのものではありません。
Q. 愛知県の資格があれば、県内の市町村の入札にも参加できますか。
A. 県の資格と市町村の資格は別ですので、原則としてはそれぞれに申請します。ただし、県が県内の市町村のぶんもまとめて受け付けている県があります。愛知県がどちらなのかは、六章に書きました。「○○電子入札共同システム」という名前がついていても、複数の団体が同じシステムを使っているだけで資格の審査は別々、ということがあります。名前ではなく、資格申請をまとめて受けているかどうかで判断してください。
Q. 建設業許可がなくても入札に参加できますか。
A. 物品の納入や役務の提供であれば、建設業許可がなくても入札参加資格を申請できます。物品・役務の資格は、建設業許可とは別の制度です。建設工事については、建設業許可と、多くの場合は経営事項審査を受けていることが前提になります。総務省が示した標準の添付資料にも、建設工事には「総合評定値通知書の写し」が挙げられています。